1型糖尿病治療・ケアのエッセンス

1921年に発見されたインスリンが、1923年に早くも日本でもインスリン製剤が糖尿病小児に使用されたそうです。

しかし、広く入手可能となったのは1950年後半とのこと。
1921年以前は、海外でも日本でも1型糖尿病は不治の病と考えられており、東京女子医科大学糖尿病センター開設者であり初代所長の平田幸正は、昔「疫痢」と呼んでいた子どもの病気が1型糖尿病ではなかったかと思うのだが…とあるときふとおしゃったことが今も耳に残っています。
と、この本を監修された内潟安子さんが「はじめに」に書かれています。


平田所長の長年の夢がインスリンの自己注射の公認化で、その時代は注射という行為は医師のみ、および医師の指導のもとでの看護師のみしか許可されておらず、1981年に自己注射の公認化が実現されたそうです。

まだ、全ては読んでいませんが気になった部分を少し紹介します。
1型糖尿病を発症しやすい年齢のピークは思春期といわれているが、10代に第1のピーク、4歳ごろにも小さなピークがある。

2型糖尿病は10歳を過ぎると患者数の急上昇がある。
10歳未満群はほとんど1型糖尿病であるが5%に2型糖尿病がいる。
10~20歳未満群は1型糖尿病と2型糖尿病がほぼ半分。
20歳を超えると20.1%病患者が急増してくる。

わが国における1型糖尿病の家族内発症は、親子で1型糖尿病を発症した家系の検討では、親は子の発症年齢より高齢になってから診断されること、親は緩徐進行1型糖尿病が多く、子は急性発症1型が多いことなどが報告されているが、明らかな理由は不明。

急性1型糖尿病患者のうち、両親のいずれかに糖尿病(疑いを含み、病型は問わない)があるものは20.1%、兄弟・姉妹に糖尿病(同前)がある者は14.4%。

専門的な難しい部分も多い本ですが、興味深い項目で1型糖尿病の理解が深まる本です。

眠れなくなるほど面白い 糖質の話
血糖値を下げる40のルール

ふと立ち寄った本屋で手にした本です。
糖質制限食ではカロリーはそれほど重要視はしません。

確かにカロリーを摂り過ぎると太りますが、カロリーで血糖値のコントロールする立場で書かれた本との違いがみられ何をどう選んで食生活に活かすか、しっかり判断しないと、と面白い本でした。