1型糖尿病を発症して

初期症状はある日突然
鼻水、咳が止まらなくなり最初は風邪を引いたぐらいの感覚でした。

ですが、そこから治る様子は一切なく日に日に症状は悪化していき
異常な程の喉の乾き、多尿、倦怠感、食欲不振
体重も15キロ以上痩せガリガリに。

病院へ行き精密検査の結果1型糖尿病と診断。

医師から今の医療では治すことができない。
一生インスリン注射を打たなければならない。と告げられました。

当時12歳だった私は、状況も理解できず
最初の頃は不安で毎晩ベッドの中で泣いていました。

それから無事退院して学校生活が始まったものの
毎日保健室へ注射を打ちに行っていたので周りから
「注射を打っている」「糖尿病らしい」「甘い物食べすぎや」と陰で噂されるように。

次第に保健室に行くことすら誰かに見られるのが嫌で、隠れてトイレで打つようになりました。

私はいつしか病気を知られること=恥ずかしい
と思ってしまうようになり病気の事は隠して生きていこうと決めました。

自分はどうして病気になってしまったのか
針を刺す恐怖とコントロールの難しさや同じ病気の人と気持ちを共有できない孤独

“今の医療では治せない”
“一生注射を打たなければいけない”

この現実が後になって強く押しかかり
当時の私には受け止めきれませんでした。

“インスリンを打てば普通の人と変わらない”
そう自分に言い聞かせ必死に”普通の女の子“を演じるしかなく

次第に治療よりも友達と遊ぶことを優先し
インスリン量も適当、コントロールもめちゃくちゃ、数ヶ月血糖値すら測らないこともありました。

HbA1cもみるみる上がっていき、医師にも母にも何度も怒られましたが
思春期&反抗期真っ只中の私は話もきかず…
さすがに強制的に入院させられました。笑

それからも病気を隠し続け19歳だったある日、基礎のインスリンを打たず、友達と朝まで遊んだその夜
急に寒気と震えに襲われ、嘔吐も止まらなくなり
次第に意識も薄れていきケトアシドーシスになりそのまま緊急搬送されました。

意識が戻るとICUのベットの上で後30分遅かったら命が危なかったと伝えられました。

命が助かって良かったと安心したと共に自分がしてしまった過ちに反省しました。

でもこの出来事があったからこそ
この病気の本当の怖さ、コントロールする大切さに気づき病気と真剣に向き合うキッカケとなりました。

そこから病気について勉強するようになったり、同じ1型で元気に活躍されている方達や前向きに病気と立ち向かっている人達の姿に支えられ

いつしか私も

“今度は自分が同じ様に悩んで、苦しんでいる人達の力になりたい”

“失敗や悩みがあるほど、たくさんの人を励ますことができる”

“病気こそが私の使命なんだ”と思えるようになりました。

そこから1型の患者会に入り、ボランティアなどに参加させて頂いたりしています。

こうして少しずつ前を向くことができるようになってきましたが
まだまだ悩んだり、落ち込んだりすることは沢山あります。

未だに私が病気だという事を知らない人もいます。

でも大切なのは誰かと比べて自分を卑下するのではなく、病気や悩みに負けない強い心を持つことだと思います。

自分の弱い心に負けないかぎり乗り越えられない壁はないです^ ^